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今週の風の詩

第3961号 カエルの置物(2025.1.12)

カエルの置物
TAECO(ペンネーム)

私たち姉妹は、毎年両親の命日に、ゆかりのある場所を訪ね、
ふたりで思い出を語り合う一日を過ごしている。

奇跡的なことに、二人の命日は、年は違えど全く一緒の日であり
そんなことから、毎年この日は私たち姉妹にとって、かけがえのないアニバーサリーとなっている。

今年向かったのは、両親の新婚旅行先の鳥羽方面へ。

駅から歩いて、夫婦岩へ向かう。

海岸沿いの道を歩いていると、とても風情がある老舗旅館が並び、
文豪がいたころにワープするような不思議な感覚になる。

ここを何十年前か、二人はどんな話をしながら歩いたんだろうと想像しながら、
二人になりきって話しながら歩くのも楽しい。

両親のアルバムをもとに、同じ場所でスマホに写真を残す。

途中、お土産屋さんに立ち寄った。
店内にはたくさんのカエルのグッズが置いてある。
ここの地域のお守りでもある、無事カエルというものだ。

その中のカエルの置物を見たとき、あっ!と声が出た。
大きいカエルの上に、小さなカエルがちょこんと乗っている。

〝これって、うちの庭にある、あのカエルの置物と同じじゃない?!”
〝あれ絶対、ここでカエル買ったよね!”

父は、全くそう見えないが、可愛い置物が好きだった。

昔一緒に行った沖縄では、ゴーヤの上にシーサーが乗った置物、
ハワイでは、大きい亀の上に、だんだんと小さい亀が乗った置物、、
旅行の行く先でいろいろな置物を買っていたことを思い出す。

でも今回のカエルの置物は、結構な重さだ。
母との新生活に、お守りのカエルをどうしても持って帰りたかったのかもしれない。

父の3歩先を歩く母だったが、その頃はまだ、カエルの置物を担いだ父の背中を
微笑んで見ていたのだろうか。

上でも仲良く楽しくやっていますか?

さぁ来年はどこに行こう♪

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