今週の風の詩
第3953号 素敵バス(2024.11.17)
素敵バス
モニカ(ペンネーム)
その日バスに乗るのは久しぶりだった。
バス停の先頭に並んでいて、乗車する時に、マスクをしていてもわかるくらい、
にこやかに「こんにちは、お待たせしました。」と運転士さんに言われた。
私は少し驚いて、その後の様子を見ていると、やはり
「こんにちは、お待たせしました。」と。
バスの乗車で「お待たせしました」はあっても「こんにちは」と言われたのは
初めてで、驚きつつも、この運転士さんは朝には「おはようございます」、
日が暮れたら「こんばんは」と言っているのを想像して
心がポワッと温かくなった。
子どもの頃から挨拶は基本と言われて育ってきたけれど、
礼儀やマナーのためだけではなく、仕事や義理だからでもなく、
人と人との一期一会に「こんにちは」。
素敵な、そして大事なことを教えていただいた。
この素敵なやりとりが笑顔の連鎖になるよう、
私も実践していきたい。