第 3810 号2022.02.20
「じゅーしーなこうふく」
久ん(ペンネーム)
週明けの月曜日、平日の仕事帰りに、いつものスーパーへ寄る。 帰ってから一息付く用の大福と、ポテトチップも買っておく。 また雨の中、どっこらしょって仕事かばんと、買い物の袋を かついで外に出ると、雨上がりの夕焼け。 春の終わりかけに、梅雨と夏の切れ端が、フィルター にかけられたみたいな、異世界の空にどきどきした。 月曜日に滲む、疲労感が一瞬癒されて。 この夕焼け空を、見せたいと思う人が居るのです。 日常に、甘くて美味しい幸せがぶわーって流れて来た。 夕焼けをスマホで撮ろうとして、かばんから取り出すと、 ピコンとラインが来てた。 「今、虹が見えてるよ」 虹の画像と共に、メッセージ。 私が夕焼けを見せたいと思った人からだ。 テレパシーかしら?うわー面白いねー。 私たちの想いがどこか深い所で重なったその一瞬を知らせてくれた。 この一瞬の夕焼け空と、この虹が幸せでなくてなんだろう。 日常の甘くて美味しい瞬間を、今味わっています。