第 3651 号2019.01.13
「 函館公園をぬけて 」
晴子(ペンネーム)
ちっちゃな手と大きな手
五歳の私と手をつなぐ父五十歳
二人して歌いながら
谷地頭温泉に行く
「ひーとはいしがーき ひとはしろー」
歌うのは決まって武田節
大きなおーきなお風呂はまるで遊園地
風呂桶の音がカァーンと響きわたる
「飲んでいくか」
出ると必ず聞いてくれた
いつもの甘酒一杯
帰りはもう歌わない
いいこんころもちになって
手をつないで帰るだけ
ちっちゃな手と大きな手
五歳の私と手をつなぐ父五十歳
二人して歌いながら
谷地頭温泉に行く
「ひーとはいしがーき ひとはしろー」
歌うのは決まって武田節
大きなおーきなお風呂はまるで遊園地
風呂桶の音がカァーンと響きわたる
「飲んでいくか」
出ると必ず聞いてくれた
いつもの甘酒一杯
帰りはもう歌わない
いいこんころもちになって
手をつないで帰るだけ