第 3636 号2018.09.30
「 焼きリンゴ 」
森田 真(ペンネーム)
リンゴを沢山頂きました。
毎日食べていたら、流石に飽きてきました。
そういえば、昔、通った喫茶店で、
冬になると限定で焼きリンゴを出していた事を
思い出し、適当に作ってみました。
無農薬リンゴなので皮ごと使い、真ん中の芯の部分をスプーンでくり抜き、メイプルシロップとシナモンを上からかけてグリルで焼きました。
主人に出すと、何とも浮かない顔。
半分食べると
「何だかあまり美味しくない。もっとたっぷり焼いて欲しい」
とのこと。また、
「リンゴが焦げて、とろけるぐらいが美味しいのでは?」
次の日は、たっぷり焼いてみました。
リンゴもメイプルシロップもちょっと焦げて、キャラメルみたいです。
確かにいい香りがします。
一口食べると、リンゴが柔らかく溶けて、温かいリンゴジュースのような、甘酸っぱく豊かで美味しい味が広がりました。
前回の味は、中途半端に火が通り口当たりもザクザクし、
味も甘みがありませんでした。
「アイスクリームも添えてみたら?」
主人の言う通り、一緒に食べると温かく甘酸っぱいリンゴと
冷たく濃厚で甘味がしっかりしたバニラアイスがピッタリ。
普段は主人の言うことはあまり当てになりませんが、
食べ物については違うようです。