第 3599 号2018.01.14
「 猫なんて・・・猫なんて・・・ 」
コム太郎(ペンネーム)
私は猫が嫌いです。
まん丸の目であったり、もこもこした体であったりと、何とかして私の心を奪おうとするのです。
休日、猫の動画を見ていて気づいたら夕方だったこともあります。
何の恨みがあるのでしょうか。時間を返して欲しいです。
そんな中、友人が猫を飼い始めたと知りました。
「ペット飼うと、婚期遅れるよね」と堂々言っていた友人だったので、心配になって見に行くことにしました。マタタビを持って。猫は初対面の人間を見ると、大抵逃げるものです。しかしどうでしょう。その猫は私の思惑を見透かし、裏をかいたように逃げないのです。それどころか、足を舐めたのです。これは私に対しての挑発に思えました。「どうだい?可愛いだろう?マタタビ、ちょうだい?」と。行ったことがないですが、ホステスと同じです。
怖いですね本当に。もう絶対にあげません。持って帰ります。
一人で熱くなってくてしまったので、窓を開けました。しかし、もう季節は冬、涼む風よりも木枯らしが部屋に入り込みました。その瞬間、猫はいきなりこたつに入り、器用に顔だけ出して言いました。
「にゃーん」
封をきり、マタタビをあげていた自分を客観視できたのは、しばらくしてからでした。だから私は猫が嫌いなのです。