第 3576 号2017.08.06
「 誕生日 」
ベル(ペンネーム)
たわいもない もの憂げな会話には
濃い目の…そう!!ブラックコーヒーがいい
気だるい言葉のトーンは
スローなブルース調の曲が似合っている
街が 夕暮れの煉瓦色に包まれる頃
何を思い悩むこともなく 群衆の中に居て
体温と同化したようなぬるめの手触りを感じながら
妻と二人で歩いていた
日々は過ぎ 季節は移ろう
人は去り 思い出のアルバムに微笑む
たわいもなく もの憂げな会話には
週末の午後がいい
君の誕生日を これで何度祝ったことになるのだろうか!?
振り向けば 人生の大半を君と過ごしていたようだ
たわいもなく あたり前の存在として
空気のような 君が居る
さり気ない日常の それも挨拶のような会話を交わしながら…
これまでの生活は
そこにたどり着くための日々であったのかも知れない…と思う
たわいもなく さり気ない
きわめて日常的な日々の明け暮れを
確かに僕たちはーそれを追い求め続けてきたのだろう
そう!!たわいもなく さり気なく
そしてもの憂げに…これまで全てが幸せだったとは言えないが
決して不幸だったとは思わないと感じているのだけれど…
ちょうど良いぬるめの手触りで 旅を続けているようだ
そんな気持ちでいることを さり気ないとぎれとぎれの会話の中で
今日 誕生日の君に伝えておきたいと思っている