「 おしゃれさん 」
pariss(ペンネーム)
わあ おしゃれな人…!!
電車でたまに見かける『おしゃれさん』品がよくて、装飾品が多くもなく少なくもない。清潔感があり、おまけに姿勢もいい。こちらまでなんとなく心地よい気持ちになる。
最近はファッションも多様化しすぎて私などはとてもついてゆけないが、着るという行為は自己表現の一部なのだなあとつくづく思う。
パリへ初めて行った時、とても感動したことがあった。それはメトロに乗ったときに目の前に座っていたおばあさんの格好だった。低めのヒールの革靴を履き、質の良さそうな(そのように見えただけかもしれないが)黒いウールのコート。胸には個性的なブローチ。アンティークの時計に少し大ぶりの石がついた指輪。お化粧を綺麗にして真っ赤なルージュ。髪はふんわりと整えられ、グリーンの石に金色の縁取りがついたイヤリングをしていた。年を重ねてきた気品さえ感じられた。そして、そのような高齢の女性があちらこちらに見られ正直驚いた。高齢になってもこんなに素敵でいられるなんて…自分もこんなおばあさんになりたいと思った。
「おしゃれはね、寒いとか暑いとか そんなものは我慢しなきゃ」
ある冬の日、私が着膨れて友人と会ったときに言われた言葉である。なるほど自分が着る際、優先させているのは見た目よりも気候である。鏡の前に立ち、ちょっと変だなあと思っても、ま、いいか…で、つい出掛けてしまう。
しかし、たまに素敵な人を見ると、やはりもう少し意識した方が良いと反省するのである。おしゃれだな~と思う人は、服やお化粧のみにあらず、よく手入れされた靴やバッグだったり、髪にひと手間かけているのがわかる。きちんとしているのである。その行為は自分を大切にしている事にも繋がっているように思える。
『おしゃれさん』は心がけなのだと思う。見た目はその人となりを表す。
日々心がけようと思う。
まずは「ま、いいか…」を封印せねばなりませぬ!