第 3282 号2011.12.18
「 戻ってきたプレゼント 」
geko(ペンネーム)
九州に住む母に送ったクリスマスプレゼントが、私のもとに戻ってきた。
それもあっという間に
実は手紙を書くことが大好きな母に、先日100枚ほどのハガキと切手を送ったのだった。
母は、友人には勿論のこと、その日出会ったかたやちょっとお世話になったかた、入院しているかたなどに、ハガキを書いて投函する。歩いて行けるほどの近所のかたにさえも出す。
もちろん、遠く離れた私には、1週間に2、3枚は必ず母からのハガキが届く。
私に言わせてもらえれば、趣味みたいなものである。
とはいえ、毎日のようにハガキを出す母にとって、郵便代も馬鹿にならない。
それで、母へのクリスマスプレゼントはハガキと切手にしようと、決めたのだった。
普通のハガキではおもしろくないのでパソコンで作った。
小さな字でびっしり文字を書く母に、書きやすいように線を入れてあげた。
隅には、季節の花などのイラストも入れて数種類作った。
そして、「この葉書で、私にたくさん書いてね」と手紙を添えて送ったのだった。
それから数日後、早速その葉書をポストの中でみつけた。うれしい瞬間である。
送ったときは白紙の葉書が、こちらに戻ってきた時は、細かい字でびっしり埋まっている。
「ありがとう、サンキュー。この葉書を出す第1号はやはり貴方へですよ。」
今年81歳の母からの、逆クリスマスプレゼントであった。