第 3272 号2011.10.09
「 アサギマダラ 」
マーガレット(ペンネーム)
自転車を走らせていると、歩道脇の植込みの上をヒラリヒラリと優雅な姿で飛んでいる蝶がいました。
よく見かける蝶とは飛び方がちょっと違っていて“エレガント”とはこういう仕草をいうのでは、と思わせるほどです。 初めて見る蝶でした。
やや大きめで、色合いは茶色と薄い水色のまだら模様です。 もしかして、これがアサギマダラかしら?と思った途端心臓がワクワクしました。
これは偶然ではない、と自転車を止め、慌ててカメラを探しました。カメラに収まるまでどうぞ車道を車が通過しませんように、と祈ります。
しかしそう思い通りにはいきません。
意に反して車が次々通過します。そのたび、蝶は羽ばたき大きな弧を描くようにして、あちこちへ飛びまわります。
諦め半分で、でもしばらく待つと、思いがけず今度は蝶が私に近づいてきました。
私の思いが蝶に通じたようです。
いつ飛び立ってしまうかと心配しながら、恐る恐る近づきました。ところが30センチ位まで近づいても飛び立たず、まるで“どうぞ写真を撮ってください”と言っているようでした。
美しいアサギマダラに一度出会いたいという気持ちが神様に通じたのではないでしょうか。
単純に偶然の出来事と片付けたくないほど私にとって貴重ば出会いでした。