第 3248 号2011.04.24
「 夫婦の掟 」
(匿名)
結婚してようやく2年が経ちます。
私たち夫婦は最初にいくつかの掟を取り決めました。
その中の一つに、「週に一度は必ず一緒に散歩をする」というものがあります。
なんてことのない掟の一つですが、
今ではこれがとてもかけがえのないものになっています。
散歩を夫婦の掟の一つにしたのは、なぜか。
発端は二人の時間を作るということで決めた掟でした。
散歩ならば、お金はかからないし、健康のためにもよい。
短絡的な理由で、始まったものでした。
そのルールが、だんだんと近場を探索するという楽しみに変わって行きました。
ある日のこと、散歩をしていると、近くに大きな神社を発見しました。
その神社が発見できたのは、その日がお祭りだったからです。今までは気づくこともなかった道が大にぎわい。
その日はじめて気づいた神社の規模は意外にも大きく、
祭りの規模もかなりのもので、見事でした。
参拝をして、屋台で焼きそばや綿菓子やらを購入し、
猿楽までみることができました。
祭りという縁起のいい日に、ばったり遭遇し幸運気分になり、こんな縁起のいい日にお参りできて…と、
これまた、いい気分になり、岐路に向かいました。
うきうき気分で歩く帰路中、品のある古風な蕎麦屋を発見。
蕎麦が大好物な私たちは早速、お邪魔することに。
その蕎麦は美味しく、幸せ気分を満喫して、
一日の締めくくりとなったのでした。
こんな風にひょんな出会いが毎回あり、その偶然と運に、
素敵な時間を感じている散歩です。
毎回、偶然な、けれども運命的な出会いに巡り会えるのが楽しみで、今ではすっかりやめられないライフワークです。
自分の足で、時間を気にせず、
ゆったりと歩いた事の無い道をふらふらするのもまた、一興。夫婦の掟「散歩」が夫婦の生涯かけがえのない絆の日々になりそうです。