第 3125 号2008.12.14
「 爺のメル友交信録 」
木村 直良(埼玉県吉川市)
木枯らしの行方
お元気ですか。ずいぶん寒くなりました。木枯らし一号はいつごろ吹きましたか。あれは地方によって違うのですか。九州も北海道も一緒ですか。いくつになっても知らないことが多くて困っています。ところで、木枯らしの行方をご存知ですか。江戸時代の俳人、池西言水は「海の音」になると詠んで有名になりました。
素敵ですね。では、お風邪を召しませんように。
「木枯の果てはありけり海の音」 言水
冬木立
愛犬を連れてよろよろと歩くわが散歩道には、葉っぱを落とした裸の木々が寒々と立っています。幹は乾き、細い枝は低い雲の下で震えています。しかし、幹の中には瑞々しい樹液が脈々と流れているのです。まさにあれは、爺のメル友たちの姿でもあります。がんばりましょう。しかし、寒いですね。
「斧入れて香に驚くや冬木立」 蕪村
命継ぐ春に
新しい年がめぐってきます。時の流れは太古から連綿と続いて途絶えることはありませんが、私たちは大晦日と新年の間に大きな節目を感じて過去から未来へと命をついで来ました。どうぞ、よいおとしをお迎えください。
「去年今年貫く棒の如きもの」 虚子