「 春の想い 」
満 田 二美子 (千葉県佐倉市)
新学期も始まって振り返って見ると、我が家の2人の娘達のそれぞれの成長を強く感じた春休みでした。
まず、上の娘は、小学校を卒業した翌日から、本人の強い希望で、オーストラリアのパースに、単身、体験留学、というものに出かけました。見ず知らずの土地、見ず知らずのホームステイ先、見ず知らずの学校、ほとんどわからない英語、にも関わらず、本人は、いたって、気楽に『行ってきまーす。』と、2週間の予定で、機上の人となりました。小さい時から、両親の知り合いのアメリカの家庭や、デンマークの家庭に、家族とともに滞在して、楽しく過ごしていた娘には、言葉の壁、外国の壁、というものが、よくも悪くも、分っていなかったようで、パースで、思いっきり、知ることになりました。『いつも、ママやパパに助けてもらっていたことは、分っていたけれど、ひとりがこれほど、大変とは思わなかった。』と、初日から泣きがはいって、結局予定を1週間はやめて帰国しました。でも、思えば、僅か12歳になったばかり、この体験は、これからの人生の上で、かけがえのないものに、なっていくことを信じつつ、背筋がピンとのびて、(毎日ステイ先のパパさんに、猫背を注意されたそう、感謝。)ちょっぴり、おとなになった娘をみて、よくがんばったね、と、声をかけました。
下の娘は、新小4年、馬に夢中で、馬のお世話をするキャンプにでかけました。これも本人の強い希望で、5泊6日。いつ、帰りたいコールが来るか、と電話の前で、ドキドキの親をよそに、一度の電話も鳴ることもなく、元気に帰ってきました。『また、行く、絶対、5泊6日!』ともう、次のキャンプの予定を楽しみにしています。
案外、親が思うより、子供ははやく大きくなるんだな、と、さびしさと、嬉しさが入り交じった、甘酸っぱい春を経験しました。