第 2934 号2005.04.17
「 姪の再婚 」
藤井 よし子(ペンネーム)
先日主人の姪の結婚披露宴があり、揃って出席しました。
3年ほど前に離婚した姪は二人の女の子を引き取り、実家の近くで保育園に勤めながら生活しています。
一方の新郎は、モーター専業メーカー勤務のエンジニアで初婚、年齢は姪より6歳年上の49歳と伺いました。
最近ではバツイチは当たり前のようですが、今度のように新婦が二人の子供を持つバツイチ、新郎は初婚という例はあまりないのではないでしょうか。
親族控室で待っていると、白いウエディングドレスの新婦S子が現れました。
その姿は清楚で初々しく、正に花嫁です。これほど輝いている新婦には、長いことお目にかかっていない気がしました。最近の若い新婦はそれなりにきれいですが、新郎よりも堂々としていますし“ゲットしたぞ”という勝利感(?)に溢れている花嫁が多いのです。
そして今流行の人前結婚式から、セレモニーがスタートしました。
披露宴に出席の45人全員が立会人というのは、私たちは初めてでしたが中々粋な趣向です。
誓いの言葉を二人がそれぞれに読み上げ、交換した指輪を高く掲げて出席者に見せます。誓約書には立会人の二人(新郎の長兄と新婦の母)も署名します。
続いての登場は、新しいパパを迎える6年生と5年生の姉妹です。
まず長女から二人が結びついたエピソードが披露されましたが、なんと最後にプッシュしたのは妹の方だったというから驚きです。「私たちは二人の結婚を、心から歓迎し承認致します。いつまでも幸せで……」という合格書を読み上げたときには、ジーンと目が潤んできました。主人も涙をそっと拭いていたようです。
私たちは久し振りに幸せをいっぱい分けてもらい、家路についたのでした。