第 2920 号2005.01.09
「 憧れの着物 」
荒井 晶子(中野区)
先日、書店で本を探している時、二人組みの若い女性の姿を見て「わぁ、キレイ」と声が出そうになった。なぜなら、その若い女性たちは、着物を着ていたからだ。洋服姿の人ばかりの中で、その二人は、とても目立っていて、とても素敵だった。何かのお稽古の帰りなのかなとも思ったが、着物姿で買い物をしている途中だったらしい。私自身、洋服で育った若い世代なので、着物姿の人を日常目にする機会はほとんどなかった。
そういえば、最近、着物姿の若い人たちをよく見かけるようになった。リサイクル着物を扱うお店も、街中でよく見かけるようになった気がする。テレビでも、若い人たちの間で「きものブーム」が起こっていると特集していた。洋服世代の私の目からみると、着物姿というのは、とても新鮮で、本当に素敵に見える。こんなにきれいな着物を日常的に着ていた昔の人たちがうらやましいと思った。そして、このような素敵な着物を私も着てみたいなと思った。
しかし、私は着物の着付けができない。そこで、母に教えてもらおうと思い、相談してみた。だが、母は、着物は窮屈なので、着物に興味がないし、着付けなどできないと言う。私と同じように、着物に興味があるという友人にこの話をしたところ、友人も同じ状況だと言う。
こうなったら、着付け教室に通うしかないのだろうか。しかし、費用の問題が…。
昔は日常着だったが、今は日常着ではなくなった着物。しかし、着物が日常着ではなくなってしまった世代を中心にしてうまれた「着物ブーム」。私も、着付けの問題を一刻もはやく解決して「着物ブーム」にのりたいものである。