第 2914 号2004.11.28
「 S.K.さんありがとう 」
武 田 あい子(練馬区)
昭和50年12月はじめの朝、我が家のポストに一枚の写真が入っておりました。
門の脇にある、白い山茶花の写真でした。
裏には、「余りに見事な咲きぶりで、思わずパチリ、撮りましたので…
撮影50.11.23.正午ごろ、曇小雨、Pocket KODAK 30フラッシュ使用」50.12.9.S.K.とかかれておりました。
突然のことで、びっくり致しましたと共に、感激しましたことをおぼえております。
両親をはじめ、家族皆で、きれいに写った山茶花をみせて頂きました。
あれから、あっというまに月日が流れて了いましたが、あの頃は、いろいろと忙しく毎日を送っていたとはいえ、お礼の一言でも紙にかいて、花の枝に下げておけばよかったと、折にふれ、申し訳なかったと、悔やまれておりました。
その後、両親は亡くなり、子供達も、それぞれに独立し、過ぎ去った20有余年、この山茶花も大分古木になりましたが、毎年季節が訪れると、真白い花をつけております。
駅から、三分程の我が家の前は、以前から人々のよく通られる道です。
“やさしいお気持ちのS.K.さん、今でもこの道を通っていらっしゃるのでしょうか”
あの頃のアルバムの中に、この写真をみます時、なつかしく感謝の気持ちで一杯です。
よい想い出を下さって、本当にありがとうございました。