第 2860 号2003.11.16
「 我が家は鳥のレストラン 」
高橋 幸子(日野市)
いらっしゃいませ。こちら野鳥のレストラン、メニューはいろいろ、定食は残りごはんにパンくず、日替わりでクルミ、ひまわりの種、ピーナッツなど御用意しております。
春先に実家にあったバードフィーダーをもらい、無謀にもネコの額ほどの我が家の庭に置いてみました。危惧した通り、初めの一ヵ月位は全く寄りつかず閑古鳥が鳴く始末、店主は頭をかかえ店じまいを考え始めた矢先、きたきた!向う見ずな、イエ、勇敢なスズメが一羽、二羽、やったー!それからは口(ばし)こみ?でしょうか、お客様はふえる一方で、今や知る鳥ぞ知る、行列の出来るレストランとなりました。
何せ狭い庭、バードテーブルはリビングから二メートル位の近さです。ですから、来客中は主人と二人で息をひそめ固まっちゃいます。
よく見ていると鳥にも気の強いのや弱いの、大胆なのや、世話やきなのや様々なタイプがある様で興味深く、見ていて飽きることがありません。
主人との共通の趣味といえば「食べ歩き」位でしたが、レストラン開店により、一緒に楽しめる事がふえました。自宅で仕事をしている主人にとって小さなお客様達はつかの間のやすらぎを与えてくれている様です。
こんなきっかけからバードウオッチングにハマる人が多いとか、来年の今頃は迷彩服に身をかため、双眼鏡ぶら下げて、どこかの野山にひそんでいるかもね、と主人と笑い合っています。