「 山との出会い 」
ナチュラリズム(ペンネーム)
私にとって“山”は無縁の世界でした。20歳の時、椎間板ヘルニアの手術を受け、再び6年前に再発し、全く動くことができなくなってしまった。主治医の先生からは手術を勧められたのですが、再発だったこともあり、私は手術を望まなかった。色々な治療法を行い先生のアドバイスにより歩くことで背筋の周囲に筋肉を付ける努力を始めた。1日1時間。1ヶ月を過ぎた頃には、体全体ががっしりしてきたことを自分でも感じることができた。そんな時、友人からハイキングの誘いがあった。私は軽い気持ちで参加させてもらったのだが、そこは、なんと……沢登りの山登りだった。今から後には引けず、自分の体力を試
すチャンスでもあると思い、私は登ることにした。周囲の人達は私のペースに合わせて歩いてくれた。何かとサポートしてくださったおかげで頂上へと!!流れるような汗をかいて登った達成感……肉眼で眺めた山々の風景……こんな世界があったんだ―――。私にとって、まさに山登りは、人生の道程のようにも思えた。往復7時間の山歩きで自信を持つことができた私は、それ以来各々の山々を歩き始めた。やがて山小屋泊りの楽しさも覚えていった。体力を持続させるために、スイミングクラブにも通い始めた。水中ウオ-キングやジムで体を鍛えるようになると、いつの間にか腰痛のことも忘れていた。間もなく5年
目に入るスイミングは、私の日常生活の一部なのです。カゼをひきやすく寝込む日が多かった私でもあったのですが、いつの間にか寝込むことを忘れてしっまていた。そして今は、3千メートルの山々へと挑戦……。目指すは槍ヶ岳へと……。
20年来、ずっと悩まされ続けたきた椎間板ヘルニア……。完治したわけではないのですが、40歳を過ぎてやっと自分の体と上手に付き合えるようになってきたように思えます。だからこそ“山”のすばらしさを発見することができたのかもしれません。